ナチスドイツやソ連などに次々支配され苦難の歴史を歩みながらも、ソ連崩壊によってやっとの独立を勝ち取ったバルト三国の中で「珍スポット」という概念があったとすると、真っ先に挙げておいた方が良さそうなのがこれから紹介するリトアニアの「グルータス・パーク」という公園の存在だ。
リトアニアの南部、ヨーロッパ最後の独裁国家と言われるベラルーシとの国境近くにある、温泉保養地としても知られるドルスキニンカイの郊外10キロ、グルータスという小さな街の外れにあるのが、この「グルータス・パーク」(Grutas Park / Gruto Parkas)だ。一見するとただの公園のようにも見えるかも知れないが、この場所が別名「スターリン・ワールド」と呼ばれ、共産主義時代の遺物を数多く展示しているヨーロッパ屈指の旧ソ連体感テーマパークであると国内外からひっそりと評判を集めている。